COLUMN コラム

2025.06.04
日本が落ちぶれた原因はITよりも育成意識の低さ

日本が落ちぶれた原因はITよりも育成意識の低さ

かつて世界を席巻した日本企業。しかし、近年の経済停滞は深刻だ。デジタル化の遅れや国際競争の激化など、様々な要因が指摘されるが、なぜ日本は凋落していったのか。その背景を探っていく。

最近コラムを書くことにより多くの情報収集をするようになった。

このように情報を提供するために、よりよいコンテンツを発信し続けるために、読んでいただく方がのために、私なりの誠意の見せ方であると考える。

皆様がいらっしゃるからこそ、今の私がある。

この場を借りて御礼申し上げる。

 

さて、今回は日本企業が落ちぶれた理由である。

本当に多岐に渡るが、リーダーの意識が全てを決めると言っても過言ではないので、今回のコラムではリーダーの意識にフォーカスをあてたい。

日本はなぜ落ちぶれたか

日本の伝説は1975年ごろから始まった。

実質実効為替レートから見る日本円の最高値は95年である。

この頃の日本は名実ともに世界トップクラスであった。

日本には勝てない、と思わせた圧倒的なパワーが日本にはあった。

だが、その陰りが見え始めたのがITがビジネスの世界に到来した頃からだ。

今2024年の実質実効為替レートは1970年代に戻ってしまった。

つまり、日本はもう発展途上国時代と同じ状況にまで落ちぶれてしまっているのだ。

今もすごい日本

スイスのIMDという研究機関がある。

67か国を対象にした調査結果を見ていただきたいので、一部だが紹介しよう。

項目 順位
ロボット 2位
ネットインフラ 2位
高等教育 3位
学位を持つ女性 6位
コンピューターサイエンス教育 11位
公共機関にネットでアクセス可能 1位

 

世界トップレベルと誇ることができる部分は非常に多い。

インフラや教育、制度面において日本は世界トップレベルを維持している。

だからこそ住みやすい国を実現している。

67か国あって、欧米諸国を含めても高等教育比率や女性の学位所持率は世界トップレベルを誇っている。

これは本当に平等を実現している国家として世界に誇ることができる。

だが、なのだ。

こんなにすごい日本なのに、落ちぶれたのだ。

落ちぶれた日本

次はいかに落ちぶれているのかを示すデータを見ていただきたい。

同じIMDのレポートである。

かなりショッキングなデータである。

項目 順位
デジタル・技術スキル 67位
ビッグデータの活用 64位
柔軟性と適応性 63位
国際化の姿勢 53位
国際経験 67位
機会と脅威 67位
知識の伝達 56位
企業俊敏性 67位

 

どうだろうか?

67か国を対象にした調査である。

最下位が多い。

先進国が対象の調査だと思うか?

  • 南アフリカ
  • アルゼンチン
  • ベネズエラ
  • ナイジェリア
  • ガーナ
  • プエルトリコ
  • クウェート
  • カザフスタン
  • バーレーン
  • サウジアラビア
  • カタール

などが含まれている。

大変失礼な話だが、日本よりも国力が低いはずの国々よりもパソコンが使えないし国際経験もないと評価されているのだ。

まとめてみよう。

 

国際化が大事だという意識が乏しく(国際化の姿勢:53位)

国際経験がないので国内でしかビジネスができず(国際経験:67位)

機会があってもチャンスを手にすることもピンチの時に有効な対策を打つこともできず(機会と脅威:67位)

新しい市場や情勢、変化などに対応することもできず(柔軟性と適応性:67位)

自分の仕事を囲ってノウハウや情報を共有したくないと考えている人が多く(知識の伝達:56位)

デジタル技術に世界で一番弱くパソコンすらろくに使えないアナログ人間まみれで(デジタル・美術スキル:67位)

ビッグデータの活用ができないからDXなんて夢のまた夢で(ビッグデータの活用:64位)

動きも致命的に遅い(企業俊敏性:67位)

インフラと制度、工業だけが立派な国が日本である。

 

書いていて悲しくなる。

日本はバブル時期、殿様商売をしていた。

日本企業は殿様商売をしたがる傾向にある。

日本が今後もずっと世界1位であると勘違いしてしまったのだろう。

これこそが日本の落ちぶれた要因ではないかとすら思う。

落ちぶれた原因は何か?

殿様商売をしていたことや調子に乗ったことが日本の落ちぶれた原因ではないかと書いた。

だが、IMDでも指摘されている「知識の伝達」こそが本当の原因だろう。

このテーマ、つまり、日本が落ちぶれたことをテーマにした記事は多い。

そういった記事に書かれている日本が落ちぶれた原因は

  • IT化が遅れた
  • パソコンが使えない
  • 国際経験がない
  • DXが遅れている
  • 殿様商売で調子に乗った

などとしている。

しかし私は、表面的なことに過ぎないと考える。

最も大事なことは何か?

表面だけ見て対策しても対処療法にしか過ぎない。

根本を治す必要がある。

では、根本は何か?

それが「知識の伝達」つまりは、「教育」である。

 

日本企業は世界的に見て人材投資をしない特徴がある。

また個人レベルで見ても学ぶ意欲のある人は少ない。

大人になったら勉強しなくてもいいと思い込んでしまうのだ。

これは国の制度が悪い。

もっと解雇しやすいようにすべきだ。

世界標準で考えたいのだから、従業員のセーフティを確保する日本独自路線はいち早く撤廃すべきだ。

危機感を従業員に与えるべきである。

 

話が逸れた。

教育をしないことが日本が転落した理由である。

その中でも会社という組織のリーダー、つまり、社長が後任の育成にやる気がないことが問題である。

特に大手になればなるほど意欲がない。

任期中に何もなく過ごすことができれば、何でもいいと思っている社長が多すぎる。

会社を成長させよう

世界に通じる企業にしよう

顧客により応えるにはどうしたらいいか

社員に還元するにはどうしたらいいか

株主配当をより多くするためにはどうしたらいいか

など様々な点で考慮すべきことがあるはずだ。

しかし、日本企業の社長は特別に何か考えない。

そして、次の後任は自分を超える人物を探して教育しようともしない。

これでは成長できない。

 

どの企業で誰だったか忘れてしまったが、クレジットカードの代表を例に挙げよう。

その代表は任期の前半で会社を成長させることに注力した。

後半は自分よりも優れた人物で、今後の会社に必要な人材を探すことに注力した。

該当者を見つけた後は口説き落とし、自分の仕事を引き継いでいった。

結果として、その人物が代表として就任する際はかなりスムーズにいったそうだ。

 

また、イーロン・マスク氏はいろんな会社を経営している。

だが、それらの会社にはナンバー2を設置して、その人物がいつでも代表に就任できるように教育していると聞く。

 

優秀な人物ほど後任の育成に積極的である。

自分よりも優秀な人物に会社を任せれば絶対に成長する。

これは当たり前の道理である。

自分の時代は終わったから、「あとは知らない」とする経営者が多すぎる。

これこそが日本衰退の最大の理由である。

最後に

確かに黙っていれば、お金がもらえるし、何もなければバッシングもなく、任期を終えると別の会社に呼ばれる。

だったら、何もしないでおこうと思うかもしれない。

だが、この事なかれ主義でご都合主義で、自分勝手な考えと行動が日本を衰退させた。

もし教育をするという意欲がリーダーにあれば、IT化なぞ容易かっただろう。

代表がITについて知らなくてもいい。

どうせ作業しないのだから、別にパソコンが使えなくても差し支えない。

秘書がいるんだし、別にいいだろう。

だが、社員の教育を徹底して、社内のリテラシーを高めまくったらIT化は簡単だ。

できないのは、サボったからだ。

そのツケが日本没落である。

 

この現状を何とかしなければならない。

日本はアナログである。

業務効率が悪すぎる。

だから余計に世界に引き離される。

こうした現状を変えたい。

変えなくてはいけない。

子どもたちに胸を張って生きていくためにも、日本を取り戻す必要がある。

そのために、私たちは「システムの力で日本の未来を変える」というミッションを掲げている。

我々の効率化サービスで日本企業の生産性を向上させて、企業活動をより潤沢にできる環境を整えていきたいと考えている。

 

さて、今回のコラムはどうだっただろうか。

何か気づきや学びになれば幸いである。

最新情報はスタンドエフエムで投稿している。

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それではまた次回のコラムでお会いしましょう。

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