COLUMN コラム

2025.04.30
スタートアップって何だろうか?【前編】

スタートアップって何だろうか?【前編】

「ベンチャー」と「スタートアップ」、言葉は知っていても、その違いを明確に説明できますか?ベンチャー企業とスタートアップの違いを探る前編。両者の差異を解説します。

企業というのは、いくつか種類がある。

大企業・中小企業・小規模事業者・ベンチャー企業・スタートアップ

この中でも最近登場した「スタートアップ」が一体何を表現しているものかいまいちピンと来ていない方もいるのではないだろうか?

そこで、3回に分けて、スタートアップという言葉について考えてみたい。

前編である今回は、そもそもスタートアップとは何か?ベンチャーとは何か?を見ていきたい。

スタートアップとは何か

調べてみると、スタートアップとベンチャー企業は同じものとして扱われる。

ベンチャー企業の中にスタートアップが含まれている、という印象を受ける。
しかし、ベンチャー企業とスタートアップは明らかな区別をつけて用いられている。
どういった違いがあるのだろうか?

ベンチャー企業とは

そもそも和製英語で非常に幅広い意味を持つ言葉として使われている。

設立間もない企業、スモールビジネスの企業、社員数が少ない企業などもベンチャー企業としている。

ビズリーチ社(ベンチャーとスタートアップの違いを徹底解説!)では、以下のように特徴を挙げていた。

【ベンチャー企業の特徴】

  • 既存のビジネスモデルを元に新しいサービスを作り出す

  • 設立から間もない

  • 主にスモールビジネスを扱う

  • 小規模から中規模の企業

  • 社員数が少ない

なるほどと思う。

ベンチャー企業は様々な意味を持っているので、確かに上記に挙げた通りの特徴のいずれかに合致していれば、ベンチャー企業と言えそうだ。

また、マネーフォワード社によれば、

ベンチャー企業とは独自の技術やビジネスモデルをもとに大企業では取り組みにくい事業に挑戦する、成長段階の企業を指します。

引用:ベンチャー企業・スタートアップとは?定義や企業例7選を紹介

 

と定義している。

どうやらベンチャー企業は日本独自の言葉で、設立して間もない中小企業を指し、大企業では取り組みにくい事業に挑戦する企業のことを指すようだ。

では、スタートアップとは何だろうか?

スタートアップとは

上述したビズリーチでは、以下のように紹介している。

スタートアップとはアメリカで使われ始めた言葉で、その後日本でも広く知られるようになりました。一般的には起業や新規事業の立ち上げを意味する言葉ですが、特に革新的なアイデアで短期的に成長する企業を指します。例を挙げるとGoogleやAmazon、Facebookなどの新興企業がスタートアップに該当します。

引用:ベンチャーとスタートアップの違いを徹底解説!

 

これはどの記事を読んでも同じようなことが書いてある。

GoogleやAmazonなど今では世界的な企業として有名だが、シリコンバレーで設立した当初は小さな企業であり、こうした企業のことをスタートアップと呼んだそうだ。

H1Oのコラムでも紹介されていて、そこではこのように定義されている。

「スタートアップ」とは、元々はIT企業が多く集中するアメリカのシリコンバレーで使われ始めた言葉といわれています。シリコンバレーではAppleやGoogle、Amazon、Facebookなどの世界的なIT企業が生まれましたが、当初はこうした創業間もないIT企業を指す意味合いが強い用語として使われてきたようです。

現在では、革新的なアイディアや最先端の技術をベースに、人々の生活や社会によりよい変革をもたらす目的で、新しい製品やサービスを生み出すために設立された起業やプロジェクト全般を指して用いられることが多いです。

スタートアップ企業の大きな特徴は、新たなビジネスモデルを構築し、他にはない製品やサービスの提供で差別化を図り、大規模な資金調達を通じて市場における短期的成長を目指す点といえます。経営規模は小さいものの、経営上で負うリスクも高くなる傾向にあると考えられます。

引用:スタートアップとベンチャー企業の違いとは? 特徴や成功事例とともに徹底解説!

 

なるほど。

過去は創業間もないIT企業を指す言葉だったが、時代の変化とともに社会や生活に革新をもたらすことを目的とした起業やプロジェクトのことを指すようだ。

一方でマネーフォワード社は、「スタートアップとは、イノベーションを起こして短期間のうちに圧倒的な成長率で事業を展開する企業のことです。」と定義した。

かなり厳しい条件のように思う。

イノベーションが必須だとしたら、スタートアップ企業と言われている企業の多くはスタートアップとは言えない。

また、日本はイノベーションが起きない国となったと言われて久しいので、日本ではスタートアップは存在しない、または限りなく少ないということになってしまう。

限られた存在がスタートアップと言えると定義しているようだ。

経済産業省はどう考えているのだろうか?

行政との連携実績のあるスタートアップ100選

というパワーポイントを見つけた。

ここでスタートアップをこう定義している。

スタートアップは、社会課題を成長のエンジンに転換して、持続的な経済成長を実現
する、まさに「新しい資本主義」の考え方を体現する新たなプレーヤーとして注目さ
れています。政府では、「スタートアップ育成 5 か年計画」を策定し、
スタートアップ支援を強化しています。

 

チンプンカンプンだ。

これまで各社がコラムで紹介していた内容から一気に曖昧になってしまった。

少し戻ってスタートアップを形成する特徴は何だろうか?

各社のコラムからまとめると、以下の5つになりそうだ。

【スタートアップの特徴】

  • ビジネスモデルの違い(革新性)
  • 収益性の違い
  • スピード感の違い
  • 出口戦略
  • 資本調達法

 

どれも明確にパッとしない。

なるほど!と手放しで理解できない。

余計にベンチャーとスタートアップの違いがよく分からなくなったように思う。

まとめ

今回はベンチャー企業とスタートアップについて見てきた。

ベンチャー企業が和製英語で、日本独自の言葉であることが分かった。

だが、日本においてはベンチャーとスタートアップは区別して使われているようだ。

その違いは革新性や収益性、スピード感などの違いがあるとされている。

次回はもう少し深掘り、ベンチャーとスタートアップの違いについて見ていきたい。

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