COLUMN コラム
DXを支えるのがITである。
そこで今回はDXを支えるITについて考察していきたい。
ところ、世の中にある「DXサービス」なるものがあるが、これはただの「ITサービス」のことである。
そのため、DXサービスと謳っているものもここでは扱う。
そもそもどういったサービスがあるのか?
そもそもDXを支えるITって何だろうか?
その答えは、だいたいDXサービスと謳っているものだ。
つまり、DXサービスをいくら導入してもIT化しかできないという意味である。
本当にIT業界がみなさんを困惑させている事実に申し訳なさしかない。
といっても、仕方ないので、どういったサービスがあるだろうか?
- ノーコード
- ローコード
- クラウドサービス
- RPA
- 生成AI
- チャットサービス
- パッケージソフト
こういったサービス、商品がある。
もう少し詳細に見てみると、たとえば
- 顧客管理
- 生産管理
- 勤怠管理
- 請求書管理
- 契約書管理
- 各種分析サービス
など管理サービスがあるだろう。
これら全てを見ていくことはできないが、代表的なものをピックアップしたい。
チャットサービス
そもそもチャットサービスはメールソフトの代替サービスである。
いちいち宛名にあいさつ文に、と書きたくない。
できるなら、ぱっと終わらせたい。
そういう思いを実現しているだろう。
気楽さがある。
だから、DXとは無関係だ。
それなのに、チャットDXコンサルみたいなサービスがあるので、世の中ってチョロいなって思ってしまう。
クラウドサービス
悪質も悪質。
クラウドサーバーを利用しているのは、提供元の勝手である。
別にサーバーは何でもいいはずだ。
オンプレもあるし、データセンターもあるし、レンタルサーバーもあるし、VPNサーバーもあるし、クラウドサーバーもある。
この中からクラウドを選んでくれと、消費者は言っていないしお願いもしていない。
むしろAmazonなりMicrosoftなりのサーバーを使うことで、私たちの個人情報が流出してしまうリスクがあるんじゃないか?と心配する声もある。
それなのに、
クラウドだから安心です
クラウドだから最先端です
クラウドサービスなんですよ
なんてよくも分からないセールストークを繰り広げる。
馬鹿にしている。
ノーコードにローコード
制限の枠組みの中で自由に作れますよ、っていうサービスだ。
「自由」という部分に惹かれる。
だが、「制限」に着目すべきだ。
必ずしも業務に合うわけではなく、むしろ業務に合わないケースの方が多い。
この制限のせいで苦痛を味わっている人も多いし、「自由に作れる」と言われても業務をやっている最中に作れるわけもない。
そういうのはエンジニアなど作る専門の業務だが、セールストークに「パソコンが苦手な50代男性でも簡単に作れちゃうぜ」みたいなことを言っちゃうもんだから、目を覆いたくなる。
そんな簡単にいくなら、今頃日本は世界随一のIT大国になっていて、その企業も世界の覇権を握っているはずだ。
簡単にいかないのが、ノーコードにローコードの特徴である。
ちなみに、サイト制作もノーコードサービスがある。
ある程度要望ができてきたら、デザイナーに0から作ってもらった方がいいというのは常識レベルである。
ホームページでさえもそうなのだ。
業務であれば尚のことである。
なぜノーコードやローコードだけでやり切れると信じ切ってしまうのか。
不思議だ。
RPA
最も悪質。
一番悪質。
セールストークを見ると分かる。
- ロボットが従業員の代わりに業務をする。
- 簡単に自動化できるから誰でも開発できます。
- ブラックボックス化しません
なわけない。
ここからは私の不満を爆発させよう。
少し不愉快かもしれないが、付き合いいただけると幸いだ。
作っている人が辞めたらブラックボックス化するのは、他と一緒。
ノーコードもローコードもシステム開発も一緒。
アナログ業務だって平気でブラックボックス化するのに、RPAだけしないってことはあり得ない。
特にやばいのが、ロボット。
どこにいんねん。
出してこい。
中身C#とかVBとかプログラミング言語で作られているやん。
そしたら、同じ言語で作られた基幹システムはロボットか?
まだAmazonのECサイトがロボットです、って言われた方が信ぴょう性がある。
まるでこっちの考えを予知したかのように商品を提案してくる。
それを実はロボットが裏で操作して提案しているんです。
って言われたら信じたくもなる。
マジでロボットを各事業所に派遣してくるレベルまでいって初めてロボットと言ってくれ、と痛切に思う。
そして、関連して「簡単に自動化できるから誰でも開発できる」ってもう言っていることがメチャクチャ。
誰でも開発できると言っておいて、誰も開発できてへん。
だから、野良ロボットが大量にできるという問題が発生する。
しかも、「開発」ってロボットやんな?
ロボットやったら「指示」ちゃうん?
Siriでも指示したらアラームのセットしてくれるし、生成AIなんか指示したら調査までしてくれる。
RPAは開発なん?ロボットやのに?
まぁ、こういうことだ。
使う側がパワーアップする必要がある
このように各サービスはツッコミどころ満載なのだ。
別のコラムでは効率性を向上させるITサービスこそ中小企業に必要であると伝えた。
そういった意味では、チャット、生成AI、RPAは有効な手段であると言える。
・・・RPAは作業時間の削減率が非常に悪いので、全然オススメしないが、これは私の個人の見解である(皆さんは独自でちゃんと調べて欲しい)。
とはいえ、ITサービスを活用するにしてもどれだけ活用できるのかがポイントとなってくる。
そこで、使う側の私たちがしっかり使える状態になっている必要があるのだ。
考えてみよう。
もし包丁を使ったことがない人と普段キッチンに立ってご飯を作っている人がいたとして、どちらの方が早くて美味しいご飯を作ることができるだろうか?
どうだろうか?
当たり前だが、普段から料理をしている人の方に軍配が上がるはずだ。
包丁を扱うのも上手いだろう。
つまり、こういうことだ。
パソコンが苦手な人とオフィス製品をバッチリ使える人を比較すれば、当たり前だが後者の方が業務速度は早い。
新しい技術がやってきてもキャッチアップも早い。
なので、私たちのパソコンスキルを向上させることが遠回りのように見えて、実は近道なのだ。
まとめ
これまでITサービスを見てきた。
ITサービスの多くは情報の管理を主目的としている。
そのため、ITサービスを入れても入れても入れてもDXをすることはできない。
だが、DXのためにIT化は必要不可欠である。
とはいえ、各サービスもセールストークにまみれ、私たちを騙そうとしているので、注意が必要である。
そもそもどんなツールも使いこなすことができなければ意味がない。
パソコンが苦手なので使えません、では導入しても意味がないのだ。
まずは社員全員のパソコンスキル向上を図るべきである。
では、どのようなスキルを向上させたらよいのだろうか?
これについてはまた今後コラムにしようと思う。
今回のコラムが気づきや学びになった方は是非シェアをしていただけると嬉しい。
また次回のコラムでお会いしましょう。